福島医薬品関連産業支援拠点化事業(福島事業)では、世界の主要な細胞バンクを通じて入手可能な「がん細胞株」を、「既存細胞株コレクション」として1,000株以上保有しています(内訳はこちら)。がん細胞株は、がんの研究に欠かせないツールとして世界中で広く使用されている一方、実験者や施設間における実験データの再現性の低さが大きな問題となっています。同一系統の株やクローンであっても遺伝的に不均一であることがその一因であるとされ、とくに薬効の評価や薬剤の作用メカニズムの解析を行ううえでは、実験に用いる株ごとの検証が非常に重要です。
福島事業の既存細胞株コレクションは、厳密な品質管理にくわえ、独自の統一基準による体系的なゲノム解析と遺伝子発現解析を実施したがん細胞株のコレクションです。創薬支援を目的としたさまざまな研究において、遺伝的な特徴が明らかになっているこれらのがん細胞株を活用することにより、再現性の高いさまざまなアッセイや比較解析を実現します。
※福島事業では、細胞株自体の提供は行っておりませんので、予めご了承ください。