F-PDO®について

患者由来腫瘍培養細胞(PDO: Patient-derived tumor organoid)は、患者から摘出した腫瘍組織の一部をin vitroで培養させた細胞(塊)です。株化された腫瘍細胞(細胞株)に比べ、ヒト体内での腫瘍の性質が維持されていると考えられ、がんの病態の解明や抗がん剤の開発・評価における有用性の高いツールとして期待されています。
福島医薬品関連産業支援拠点化事業では、独自のノウハウによってPDOの長期間培養を行い、それらの遺伝子発現プロファイルの特徴が一般的な細胞株と比べて臨床サンプルに類似していることを確認した細胞を樹立し、F-PDO®と命名しました。肺がん、子宮がん、卵巣がん、消化器がん、造血器腫瘍など多様ながん種の臨床サンプルをもとに、60系統のラインナップを揃えています(内訳はこちら)。